男鹿半島を吹く風は……
薬草(薬用植物)
野生の植物は地球に暮す生命たちにとって、大きな恵みです。
採りすぎないようにくれぐれも節度を持って。
またこれらは古くから語り伝えられてきたところの、いわゆる民間薬です。
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千振り センブリ
秋のころともなると男鹿半島の山はセンブリを採る人々で賑わいます
……写真の花丈はわたしの小指ほど。
「千度振り出してもなお苦い」という意味の、家々には欠かせない常備薬。
全長12㎝ (採集&提供:Tetsueko)
センブリ■天日乾燥したもの 2、3本を湯呑みに入れて熱湯を注ぎ(振り出し法)、
冷ましてから飲む==胃弱、消化不良、食欲不振
■振り出した液をそのままつける==しみ、そばかすなどの肌を美しくする
■〈15グラムをアルコール200CCに〉浸けたものを塗布すると抜け毛によいとも。
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Photo by Tetsueko
黄烏瓜 キカラスウリ
「カラスが好んで食べるから」新井白石『東雅』
烏瓜(赤・黄) ■根は水洗いし、天日乾燥。種子は水洗いし、風で乾かす。
〈 10〜15グラム〉をコップ2杯の水で煎じ、1日3回に分けて服用==利尿、浄血
■果肉をつぶして塗る==しもやけ、ひび、あせも。
■乾燥させた実を粉にして、お風呂用の糠袋に==美肌効果
女郎花 オミナエシ
女郎花・男郎花オトコエシの全草に、特に根には浄血をうながす成分があります。
■全草を天日乾燥。〈 6〜10グラム/1日〉をコップ2杯半の水で煎じて
1日3回に分けて飲む==月経不順、おりものなど婦人病全般
靫草 ウツボグサ
「靫:矢を盛って背中に背負う道具」広辞苑
子供のころの6月、学校からの帰りの道でこの花の蜜を吸うのが楽しみでした。
紫色の花が終わると「夏枯草」になります。
■夏枯草の花穂を摘みとり天日乾燥。〈 5〜10グラム/1日〉 をコップ2杯の水で
煎じたものを3回に分けて食間に飲む==膀胱炎、腎臓炎、脚気などの
むくみがあるとき。(利尿薬)
■〈 3〜5グラム〉をコップ1杯半の水で煎じて、うがいをする==口内炎など
■生葉を噛みつぶし、打撲の箇所につけると痛みが和らぎ、腫れがひきます。
→ ウツボグサにはタンニンが多く含まれているので飲み過ぎには注意!
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