男鹿半島で生まれた 詩・1
船木 倶子 Funaki Tomoko

     〈詩・2345 ・(link-678 / link-甚句 )〉


   

 帰り道

  

五月の山道には
ひらがなのような はながゆれてる
おかえりなさい
とそのむらさきは云う

空のいろでも風のいろでもなく
これはゆめむらさき そのやわらかな瞳
(め)
きまってわたしはたちどまる
あのときほんとうは何をききたかったか

その山道はいまにもつづいていて
ときおりそこにいたりする
それからはなのむこうに行こうとするが
はなの先にはもう何もない

   

             詩集「あなたとおなじ風に吹かれた」

Photo by Tetsueko

  

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